あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

読書

昭和史

中学校や高校で近現代史をちゃんと教わった記憶がないのは自分だけだろうか。 カリキュラムの都合なのか、中学校の歴史の授業は現代に近づくほどスピードアップし、最後は尻切れトンボのように終わっていった。したがって満州事変やニ・ニ六事件、安保闘争な…

人はなぜエセ科学に騙されるのか

『COSMOS』をはじめとした宇宙関係のベストセラーで有名な科学者、カール・セーガンの書。タイトルから今一つ内容が想像しにくいが、「科学とは何か」「科学的とはどういうことか」がテーマである。科学者を志す人はもちろん、一般人にとっても大いに勉強に…

入門経済思想史~世俗の思想家たち~

大人になってから、経済を学びたいと思った人は多いのではないだろうか。 経済関連のニュースを理解できるようになりたいとか、資本主義、社会主義、共産主義のような、半ばイメージだけで語られている言葉について、本質を理解したいという思いを持っている…

地底旅行

『海底二万里』『八十日間世界一周』などでお馴染み、ジュール・ヴェルヌの作品。 ジュール・ヴェルヌの作品は、どれも自然科学に忠実である点に特徴がある。もちろんヴェルヌは19世紀に生きた人間なので、今から考えると誤った理論もあるのだが、それでも当…

完全なるチェス 天才ボビー・フィッシャーの生涯

前回とはチェスつながりで、同じくチェスの元世界チャンピオン、ボビー・フィッシャーの生涯を記録したもの。だが、輝かしいカスパロフの人生と比べると、フィッシャーのそれはあまりに悲惨だ。 ボビー・フィッシャーはアメリカに生まれて早くにチェスと出会…

決定力を鍛える

旧ソ連に生まれたチェスの元世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフの本。カスパロフの名前が最近登場したのは、囲碁の世界で人間VSコンピュータが大々的に報道された時だろう。チェスでは囲碁よりずっと前から人間VSコンピュータの対戦が行われていたが、敗…

森の生活

ここのところ似たようなテーマの本を紹介しているが、これはその代表作。 日本人でヘンリー・D・ソローを知っている人はどれくらいいるだろうか。アメリカでは知らない人はいないほど有名な人物である。彼は1800年代アメリカ、ボストン近郊のコンコードとい…

ロビンソン・クルーソー

ダニエル・デフォーによる最高傑作『ロビンソン・クルーソー』である。前回レビューした『十五少年漂流記』と同じく、無人島に漂着した男の物語である。時系列的には『ロビンソン・クルーソー』の方が先であり、『十五少年漂流記』はその影響を受けて創作さ…

十五少年漂流記

フランスの作家ジュール・ヴェルヌが書いたあまりにも有名な冒険小説。 小中学生に勧めたい小説を挙げるとしたら、僕は真っ先にこれを挙げるだろう。この作品には「少年らしさ」の全てが凝縮されていると言っていい。内容としてはデフォーの『ロビンソン・ク…

ノーベル賞受賞者特別寄稿・好きなことをやれ!!

欧米のノーベル賞受賞者の伝記が詰まった本。何と集英社出版で、週刊少年ジャンプ特別編集である。20年以上前の古い本で、恐らくほとんどの人が知らない本だが、とても読み応えがあり価値の高い本だと思う。仮になくしたら、1万円払ってでも買い直すと思う。…

数学者たちの楽園

久々のサイエンスネタ。 本書は、アメリカのご長寿コメディ・アニメ『ザ・シンプソンズ』とその脚本家たちの舞台裏に迫ったノンフィクションである。 ザ・シンプソンズは日本で言うならサザエさんに近いと言えば分かりやすいだろうか。基本的に一話完結で、…

史記(7)(8)

史記には現代でも使われている故事成語や熟語が多数記されている。日本人は史記が由来と知らずに使っていることも多い。 いずれも珠玉の名言ばかりで、これらを学ぶことは、つまらない教科書やビジネス書を精読するよりずっと勉強になる。史記の言葉を日常的…

史記(6)

徳間文庫の『史記』は1巻~5巻までは時代の流れに沿って出来事を追っていくが、6巻以降は一人ひとりの人物に焦点を当て、その行動や思想、信条を記している。 通常歴史書と言えば、皇帝や王、諸侯など世間に名の知れた人々に関する業績の記述がメインになる…

史記(5)

今日は思想に焦点を当てて考えてみたい。 劉邦が興した漢の時代に広まっていた思想は以下の3つだった。 儒家 孔子や孟子の思想。仁義礼智を重んじ、徳によって国を治める徳治主義の立場をとる。仁は他者に対する仁愛の心を持つこと。義は社会における正道を…

史記(4)

史記の中では個人的に一番好きな項羽と劉邦の戦い。 項羽と劉邦はリーダーシップの面から語られることも多いが、僕もそれに賛成だ。この2人を並べて考えることで、大事なものが見えてくると思う。 項羽 楚の名将の孫で、陳勝呉広の乱の時に叔父と共に秦打倒…

史記(3)

秦の始皇帝の評価は大変難しい。 始皇帝は、現代視点で言えば悪行としか言えないことを多々やっている。 例えば、万里の長城が有名だ。元々長城は異民族対策として燕や趙が作っていたものだが、それをさらに強化したのが始皇帝である。この事業に何十万とい…

史記(2)

実力主義か、年功序列か。 ルールの厳格化か、自由化か。 ビジネスや政治の場において今でも議論されているテーマだ。しかし、これらはもう2000年以上前の春秋戦国時代から既に議論されてきたことなのだ。 戦国時代の秦に仕えた商鞅(しょうおう)は、強国を…

史記(1)

これから何回かに分けて、司馬遷の史記(徳間文庫)をレビューしていこうと思う。 史記は中国史全体で見ても、世界史全体で見てもとんでもない作品である。歴史書なんてつまらないのが普通だ。時の権力者に都合よく書かれたものだったり、王や王朝の事跡を淡…

アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?

イスラエルほど謎に包まれた国も珍しい。 一般的な日本人はイスラエルに関する知識はほとんど持っていないだろう。多少知識のある人でも、中東戦争やパレスチナ問題からイスラエルに対して負のイメージを持っている人が多いと思う。海外旅行でイスラエルに行…

嫌われる勇気

1、2年前にベストセラーになった本。 アドラー心理学の考え方を対話形式で分かりやすく紹介した入門書だ。 ちなみに本書の続編『幸せになる勇気』もベストセラーになっている。 このシリ―ズがベストセラーになるあたりに、今の日本人に共通する大きな悩みが…

戦国策

中国の春秋戦国時代に活躍した説客達(縦横家とも言う)のエピソードを集めた一冊である。高校世界史の教科書にも登場する蘇秦・張儀が有名であるが、それ以外にも優秀な説客は大勢いた。 彼らは各国を訪問して君主に面会を求め、その国の利益になるアイデア…

韓非子

『韓非子』は中国戦国時代の思想家、韓非の著した書である。韓非は韓という国に生まれ、「法家」と呼ばれる思想家グループに属していた。法家は、人間は基本的に怠惰で未熟な存在であるとする性悪説に基づき、政治をコントロールするために「法」の重要性を…

孫子

孫子は周知の通り中国最古にして、恐らく最も有名な兵法書である。 著者は春秋時代の呉に仕えていた将軍の孫武と言われているが、実際のところは分からないようだ。内容を精査していると、孫武の時代よりもっと後の時代の話が含まれており、孫武より後の時代…

本は10冊同時に読め!

読書好きの方なら成毛眞さんの名前は知っていると思う。 30代の若さで日本マイクロソフトの社長を務めた人で、今は書評サイトの運営や執筆など多方面で活躍している。無類の読書好きとしても有名だ。 成毛眞さんは天才肌の人であるが、そんな成毛さんでさえ…

理系の子

アメリカには高校生向けのサイエンス・フェアという科学コンテストがある。そのサイエンス・フェアに出場した数人の子供たちのエピソードが紹介されている科学ノンフィクションだ。 大人であろうが、子供であろうが、何か大きな物事を成し遂げる人たちはどこ…

宇宙創成

先日、上野の国立科学博物館に行ってきた。 お台場の日本科学未来館も良いが、あちらが最新の科学技術が中心なのに対して、国立科学博物館は植物、動物、地学、化学など幅広いテーマを歴史的に扱っている。個人的に、こんなに楽しい場所は中々ないと思う。好…

枯れた技術の水平思考

ポケモンGOブームが日本中に広がっている。 アメリカでも既に何千万という人がプレイしているそうだ。 ポケモンGOの面白い所は、家の中から出て実際に外を歩く必要があることだ。これまでの据え置きゲームや携帯ゲームと決定的に違うのはそこだろう。 技術的…

モノやお金がなくても豊かに暮らせる

19世紀のアメリカの詩人、ヘンリー・デービッド・ソローの言葉を厳選したもの。ソローは今日でいうミニマリストの代表格であり、先駆者的存在だ。大量消費社会への不満から、世界中でソローの思想に注目が集まっているらしい。 ソローは、ハーバード大学を卒…

99%の会社はいらない

まず最初に一言。 仕事や人生に悩みを抱えているなら絶対にこの本を買った方がいい。 先日の成毛眞さんの本もそうだが、新しい時代の生き方を本書は提供してくれている。 良い大学を卒業して、安定した会社に入り、定年まで我慢して勤めるなんて考え方は時代…

大人はもっと遊びなさい

最近発売されたばかりの新作だ。 私はこの成毛眞さんが大好きである。60歳を超えているとはとても思えない若々しい考え方にはいつも共感させられる。 本の主張は至ってシンプル。難しく考えず大人はもっと遊べということだ。 成毛さんが指摘するのは、日本人…

マゼラン

マゼランと言えば世界一周。世界一周と言えばマゼラン。 歴史の教科書の中にも出てくるし、知らない人はいないだろう。しかし、世界一周は観光旅行の優雅な旅ではなく、死地に赴くようなものだった。 コロンブスにしろバスコ・ダ・ガマにしろ、大航海時代の…

ビッグデータ・ベースボール

20年連続負け越しかつ金欠球団というハンデを抱えたメジャーリーグの球団、ピッツバーグ・パイレーツが、データ野球で強豪球団に生まれ変わった物語。 ここ数年のメジャーリーグにおけるデータ解析は1つのブレイクスルーを迎え、対象となるデータ量も分析…

2035年 火星地球化計画

惑星移住が未来に実現するとしたら、その最有力候補が火星だろう。距離的にも環境的にも、地球からの移住に可能性が残されている。 しかし、現状では人は住むことができない。火星を人が住める星にするには、火星を地球に似た星にテラフォーム(惑星改造)す…

海の都の物語

『ローマ人の物語』で有名な塩野七生さんの作。文庫版は6巻まである。 ヴェネチア共和国は7世紀末に成立してから、フランス革命で台頭したナポレオンに降伏するまで1000年以上に渡って繁栄した。ヴェネチアは今でも人口25万人程度の都市だが、以前はそれより…

自助論

イギリスがEU離脱問題に揺れている。果ては国内分裂騒動にまで発展している。恐らく外部の人間には理解できない事情もあるのだろう。EU圏から距離を置くことがイギリスにとって良いか悪いかは長期的に見ないと何とも言えず、評価することはできない。しかし…

COSMOS(上)

今から2200年以上も昔に地球の長さを測定しようとした、ギリシャ人のエラトステネスという男がいる。当然歩いて測ったわけではない。当時はまだ全世界が全て明らかになっていない時代で、ギリシャ人は南北アメリカ大陸やオーストラリア大陸の存在を知らなか…

ネルソン・マンデラ自伝 自由への長い道

南アフリカ元大統領ネルソン・マンデラの自伝。ネルソン・マンデラは僕が尊敬する人物の一人。その彼が自らの手で綴った自伝だ。 若い頃はヨハネスブルクで働きながら、弁護士を目指して日夜勉強に励んでいたというマンデラ。バス代を節約するため、10km以上…

奇妙な孤島の物語

本書は旅行ガイドブックではないし、美しい島々の自然や絶景を収めた写真集でもない(そもそも、写真は一切無い!)。書名にもある「絶対に行くことがないであろう世界の島々」でかつて起こった出来事や、島民の生活、歴史、文化などをそれぞれ簡潔に書き綴…

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

グレイトフル・デッドという古いアメリカのヒッピー・バンドのユニークな取り組みから、マーケティングに役立つ考え方を学ぼうという趣旨の本である。糸井重里さんが日本語版の製作に関わっているということを知って興味を持った。 グレイトフル・デッドとい…

ムハンマド

イスラム教の創始者にして、イスラム教では最高にして最後の預言者とされるムハンマドの生涯を綴ったもの。著者のカレン・アームストロングはユダヤ、キリスト、イスラムの3つの宗教の研究家でもあるらしい。TEDにも出演経験があり、好評だったようだ。個人…

NASAより宇宙に近い町工場

誰かに勧めたい本で個人的No1に推薦したいのがこの本。結構有名な本なので、知っている人も多いと思う。現代社会を生きていると、様々な理想と現実のギャップに悩むことがあるが、この本はそうした悩みに対して明確なアドバイスをくれる本だ。 世界中の人…

ローマ帝国衰亡史

以前から興味があったエドワード・ギボンのローマ帝国衰亡史。上下巻で約700ページほど。アウグストゥスによる帝政ローマ開始から、東ローマ帝国(ビザンツ)の滅亡までを綴っている。よって、共和政時代の話は出てこない。 基本的に歴史書として、時代を…

化学の歴史

個人的に好きな作家ベスト5に入るであろうアイザック・アシモフの化学本。化学という学問の歴史を振り返るにあたり、これほど素晴らしい本はなかなかないだろう。化学の思想と研究がどのようにして始まり、今日に至るのかがこの一冊で理解できる。化学を勉…

中国五千年

昨年亡くなられた故・陳舜臣さんの著書。小説ではなく歴史書である。上下二冊で中国の伝説の時代から現代までを大まかに知ることができる。執筆に当たって何年もかけて準備してきたことがうかがえる質の高さで、最初から最後まで楽しみながら読み進められた…

科学者は戦争で何をしたか

ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英教授の著書。益川教授と言えば、ノーベル賞受賞時の感想を聞かれて「うれしくない!」と答えたユニークなキャラクターの印象しかなかったが、このような本も書かれていたことを初めて知った。 本書のテーマは「科学と社会…

ラスト・フライト

ラスト・フライト 女性初の大西洋単独飛行を成し遂げ、さらに当時達成者のいなかった赤道付近を飛行しての世界一周に挑戦した飛行家アメリア・イアハートの自伝である。彼女はアメリカでは今でも英雄的扱いを受けており、未だに南太平洋で消息を絶った彼女の…

フェニキア人

古代フェニキア人の植民・商業・文化・風習に関する研究をまとめた書籍である。フェニキア人についてはまだ不明な点も多いということだが、それでも過去の研究によって彼らの文明の実態がかなり明らかにされているようだ。 フェニキア人は地中海沿岸の港に都…

君主論

有名なフィレンツェのマキャベリが中世ヨーロッパの国家の状況を鋭く観察し、「君主とはどうあるべきか」について論じた書籍である。マキャベリといえば君主論、というくらい有名で私も知っていたが、肝心の内容は知らなかった。以下は要約である。 ・君主は…

住んでみたい宇宙の話

高校での物理の履修率30%、地学の履修率5%というデータがあるらしい。物理も地学も宇宙に関係してくる重要な分野だが、高校生にとっては人気があるとは言い難い。そもそも、地学の授業が履修不可能だった高校も多いのではないか。私の高校にも残念ながら地…

自分再起動

著者は『1万円起業』というベストセラーになった本の作者であり、本書がその続編となっている。 込められたメッセージは、日常を抜け出して自分の人生をスタートさせようということだ(著者は「クエストを始める」と表現している)。世界の全ての国を旅した…