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あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

自省録

読書

                

 

ローマ帝国の哲人皇帝、五賢帝の一人として有名なマルクス・アウレリウスの自省録。読者を意識して書かれたものではなく、日頃の自分の考えや反省を書き留めていたものだ。それだけに文章が飾られておらず、本音でストレートに書かれている。

まず、彼の死生観や時間感覚、人間への洞察力の深さに驚かされた。現代人が読んでも全く違和感がない。長い間名著として語り継がれてきたことも頷ける内容だった。時代や立場が違っていても、人は常に同じようなことを考え、同じようなことで悩んできたのだと気付かされる。少し前にベストセラーになった「嫌われる勇気」で書かれていることと同じようなことを、1900年も前にマルクス・アウレリウスが書いている

彼は人間を「歴史」という時間軸、「宇宙」という大局的な視点で見ていたように思える。長い地球の歴史から見れば人間の一生は短く、宇宙から見れば人間の為すことは小さい。(古代ローマ人は大体40歳くらいまで生きればかなり長生きな方だったようだ)だからこそ、日常の些細なことに時間と労力を払わず、やがて必ず来るであろう死をも恐れず、本質のみを追い求めること。これが彼が自分に言い聞かせていたメッセージだったのだろう。逆に、そのように生きることがとても難しいからこそ、彼も日々自省していたのだろう。

しかし、1900年近く経っているというの全く内容に古さを感じない。読む度に気づかされることも多い。今後も長く伝えられて欲しい一冊だ。