あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

バート・マンロー スピードの神に恋した男

 

              

愛車のバイク、インディアン・スカウトで当時の世界最速記録を出したニュージーランド出身のバート・マンローの事跡を綴ったもの。バートはアンソニー・ホプキンス主演の映画「世界最速のインディアン」のモデルとなった人物だ。映画になる前は、よほどのバイク好きでない限り彼の名前を知らなかっただろう。

彼の生涯は破天荒そのもの。彼は生活の全てを、世界最速記録更新のために捧げてきた。その情熱は若い頃に限らず、60歳、70歳になっても続いた。来る日も来る日もバイクと部品の改造に取り組み、記録更新のために試行錯誤を続けた。その情熱と執念は、異常と言うほかない。古今東西の偉人や科学者に通じるものがある。

とは言え、バートはとても社交的で明るい人物だったらしく、悲壮感の漂うような物語では決してない。年齢を重ねてもバイクで無茶をする、元気なおじいさんの物語といったところだ。映画もそういう作りになっているが、本書の方がバートの事跡について詳細に記されている。バイクの専門知識も出てくるが、そこは理解できなくても読める。

それにしても、これほど熱中できるものがあるのはうらやましい限りだ。最速記録の更新は決して金にはならない活動だが、それでも純粋に挑戦を続けたバートには尊敬の念しかない。普通の人なら、どこかのタイミングで挑戦をあきらめるか、趣味として続けるかのどちらかだろう。生活を犠牲にしてまで熱中できるのは才能だ。

バイクに興味がない人でも、いくつになっても夢を追い続けていきたい人には是非オススメしたい。