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あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

ライト兄弟

読書 伝記

                

ご存知、ライト兄弟の伝記。ライト兄弟ほどの有名人になると伝記は山のように発売されているが、大人が読むにはこの本くらいのボリュームがちょうど良いと思う。長すぎず短すぎず。

ライト兄弟と言えば、世界で始めて本格的な飛行機を製作したこと、エンジニアではなく自転車屋で、大学にも通っていなかったことは常識だろう。当時飛行機を研究していた人はライト兄弟以外にもいたし、中には政府の支援を受けた学者もいた。

何故そんな時代に、無名の二人が先駆者となることができたのか?

失敗してもあきらめずに続けたとか、そうした前向きな精神ももちろん大事だが、成功までに彼らが踏んだ手続きを考えてみたい。

ライト兄弟は、オットー・リリエンタールの新聞記事を読み、初めて飛行機に興味を持った。当然航空工学の知識などありはしない、ゼロの状態である次に彼らがとった行動は「勉強すること」だった

世界各地の航空に関する数少ない書籍、論文、新聞、雑誌を集めて地道に勉強し、得た知識を元に議論をしたのである。過去の研究を調べて、そこに改善点や誤りがないかを探し、工夫や修正を加える。突飛な方法ではなく、科学やものづくりの王道である。ライト兄弟は、過去の経験からこうした方法を自然と身につけていたのだろう。

そうして飛行の知識や方法論を考えた彼らが次に行ったのは、度重なる実験だった。国からの支援やスポンサーもいない中で、限られた予算で試作機を作り、実地実験でデータを取り、それをもとに工夫と修正を繰り返す。失敗から学んで前進する。これも科学の王道だ。彼らが選んだのは、結局正攻法だったのだ

彼らは支援者がいない分、失敗しても誰にも気兼ねすることはない。自分達の責任で、納得行くまで実験をすることができた。また、金銭的な面で制約が大きかったことも、彼らにはプラスに働いたのかもしれない。他の人たちが当時の最先端技術やシステムを用いて飛行を実現させようとしていたのに対し、彼らは別の発想で飛行を実現させた。資金面でのハンデが彼らに工夫と想像力を与えたとも言えるだろう。国家の巨大プロジェクトが世界初になる例が少ないのも、このあたりに原因がありそうだ。

①学ぶこと ②思考すること ③失敗から学ぶこと ④続けること

ライト兄弟が先駆者になれたのは、これらの王道からブレなかったからだと本書を読んで確信した。