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あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

世界はひとつの教室

読書

               

この本は名著と呼ぶにふさわしい。著者はアメリカの人だが、日本語で読んでも違和感がなく、書き方が平易で分かりやすい。

著者のサルマン・カーンはカーン・アカデミーというEラーニングサービスを提供している。サービス自体はそれほど目新しいものではなく、youtubeに算数や数学の授業をアップするというものだ。今なら、色々な人がやっている。

しかし、本書の主題はサービスの紹介ではない。本書の素晴らしい点は、従来型の学校教育(カリキュラムベースの教育、学年別・クラス別指導)の問題点を分析し、明快にまとめた上で、それに対する解決策を明示している点にある

現状の問題点を明らかにした上で、テクノロジーを用いた新しい教育方法によって、どのような指導が可能となるか、それがどのような点で効果的かを示している。それも、憶測ではなく自ら実験を行って効果を実証している。著者はMIT出身とのことだが、本当に細かいところまで分析が及んでおり、一つ一つの手続きが極めて科学的だ。教育について論じた本は世の中に山のようにあるが、説得力がまるで違う。安易な抽象論で終わっていない。

著者は決して学校が不要だとか、Eラーニングが万能だということは言っていない。テクノロジーの導入によって、こんな教育が可能になるというビジョンを示している。知識もアイデアも豊富だ。彼のアイデアは成人教育にまで踏み込んでいる。

まだまだ面白い点はあるのだが、是非読んで確かめて欲しい。本当に素晴らしい価値のある本である。

ちなみに、サルマン・カーン氏はTEDにも出演してかなり好評だったとのこと。

面白い動画です。

www.ted.com