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あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

放浪の天才数学者エルデシュ

サイエンス 読書 伝記

               

ポール・エルデシュというハンガリー生まれのユダヤ人数学者の物語だ。数学マニアには有名な人らしいが、私はこの人のことは知らなかった。

エルデシュは、同時期にいたアインシュタインノイマンゲーデルらと同じような天才である。彼はハンガリーで生まれ、20歳そこそこで数学の博士課程を卒業した。その後1つところに定住せず、定職にもつかず、様々な場所を放浪しながら数学の諸問題を考え続け、論文を多数書き残した。

晩年は1日19時間、数学の問題に取り組んできたそうだ。数学以外のことには一切興味を示さず、また数学が実生活に応用されることにも興味を持っていなかった。ピタゴラスユークリッドのような、純粋数学の魅力に取り付かれた、数学狂だったと言えるだろう。

自分も数学が好きだが、エルデシュの気持ちは全く分からない。エルデシュには何が見えていたのだろう。数学の世界はきっと我々が思っているよりはるかに広く雄大で、無限のフロンティアに満ちているのだろう。エルデシュは、現実世界に生きていながら、また数学という別の世界に生きていたと言える。

ニュートンガリレオなど偉大な科学者にも言えることだが、彼らを虜にさせ異常なまでに惹き付けるものとは一体何なのだろうか。思考、発見、証明はそれほど楽しいのか。それとも、一部の天才にしかたどり着けない世界があるのか。

決して常人には理解できないのかもしれないが、それでもエルデシュのように、自らの頭脳のみを持ち合わせ、数学という偉大な真理の世界で人生を全うした人物を、この上なく羨ましく思ってしまう。