あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

ニコラ・テスラ秘密の告白

             

 

本書は科学者ニコラ・テスラがおよそ100年ほど前に出版した2冊の本をまとめた邦訳である。ニコラ・テスラの言葉をそのまま読みたい人は是非本書を読むと良いだろう。

グーグルのラリー・ペイジやスペースXのイーロン・マスクが影響を受けた人物ということで初めてテスラの名前を知ったのだが、大学で電気などを専攻していた人にとっては有名な人なのだろうか?交流電流の発電機を発明し、今日の電力供給にも貢献している人物のようだ。自分のような門外漢には、テスラの科学に対する功績は理解できないが、とにかくエジソンと並ぶほどの優秀な発明家であり、科学者だったそうだ。

何故この人物が近年多く取り上げられるようになってきたのか分からなかったのだが、この本を読み終えて理解できた。彼は100年近く前の人物でありながら、今日の世界の現状を恐ろしいほどの精度で予測していたのである

これから起こる大規模な戦争、食糧危機、エネルギー問題などを予測し、その解決のための革新的な構想も提唱している。最近何かと話題の人工知能の出現も予測している。その中にはまだ実現されていない技術もあるが、本書を読んでいて彼がとても100年前の人間とは思えなかった。現代の人間が書いたと言っても全く違和感が無い。おそらく、こうした彼の先見の明が今になって再評価されてきている理由なのだろう。

惜しむらくは、内容が専門的過ぎることに加えて、彼の革新的な主張の前提となる実験結果や着想に至る論理的な説明が端折られ過ぎていることだろう。読んでいて、時折著者が超常現象の信奉者か、かなり頭がおかしい人のように思えてくる。100年後ですらそうなのだから、当時はもっと蔑みの目で見られていたことは想像できる。もっとも、私達の思考レベルや想像力が乏しいだけで、テスラ自身は十分な説明をしているつもりなのだろうが・・・。

ただ、テスラの数々の構想はとても面白い。真に「自由な発想ができる人」というのは彼のような人を指すのだろう。テスラを知らない人は是非本書を読んでみて欲しい。

以下は書籍からの引用文。

科学者の目的は、すぐに結果を出すことではない。自分が進展させた考えが直ちに取り上げられるのを期待してもいない。

科学者の仕事は将来に向けて木を植えるようなものだ。そしてその義務は、これから生まれてくる人たちのために基礎を据えつけること、そして方法を示すことだ。