読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

ウォール街のランダム・ウォーカー

               

投資関連の本は世の中にたくさんあるけれども、その分だけ駄作も多い印象がある。よくあるのが「株で3年で○○万円稼いだ僕(私)の方法」的な本だ。掲載されているデータもノウハウもよく見ると突っ込みどころが満載で、「ただ運が良かっただけでは?」としか思えないものもある。そうした本はいくら読んでもムダだと思っている。(残念ながら、これまで何冊もそういう本を読んできてしまったが)

しかし、本書はそうした本とは一線を画している。分量は多いが、個人に向けて投資の本質をこれほど明快に示した本はないと思っている。ファンドマネージャーのように仕事で投資に携わっている人を除いて、一般人はこの一冊を読めば投資に関する知識は十分と言える。それくらい素晴らしい本である

本書のテーマは「マーケットの予測は可能なのか?」ということである。ある一つの銘柄が今後上昇することが分かっていれば、安い内に株を買うだろうし、今後の下落が明らかならば、早い内に株を売るだろう。最も重要なそのタイミングを見極めるために、ある人はテクニカル分析を使い、またある人は経済ニュースや財務データから銘柄について分析を行い、予想を試みる。しかし、それらの方法をでも、マーケットの予測はできない。投資のプロであるはずのウォール街のファンド・マネージャー達ですら度々市場平均以下の運用成績を残している事実がある。つまり、日々投資の勉強をしているプロですら、予測に失敗するのがマーケットなのだ

個人的に、短期投資は相手が見えない状態で麻雀を打つ感覚に近いと思っている。捨て牌などから何とかして相手の戦略を読もうとしたり、打ち筋を見抜こうとしても、中々難しい。何しろ相手も同じことを考えていて、こちらを出し抜こうとしてくるのだから。運よく勝つことはあっても、長続きはしない。統計学人工知能を利用してシステマティックにやる方法もあるが、大勢が似たようなシステムやソフトを使うようになれば、「最強のソフトVS最強のソフト」のような矛と盾の構図になり、勝つのは結局運になる。そもそも、そうした高性能のシステムは投資のプロがもう用いているはずだ。

投資で勝ち続けるというのは並大抵のことではなく、実際に勝ち続けているマネージャーやトレーダーはウォーレン・バフェットなど数えるほどだ。私達が仕事の片手間に情報収集をしたところで、バフェットを超えられるだろうか?

ここからの筆者の主張については是非読んで確かめて欲しいが、筆者は明確にベストな投資方法を論じている。「結局日々の努力が大事」「失敗から学ぶことが大事」といった抽象論、精神論で終わらせていない。このような結論は、冒頭で書いたような本にありがちだ。これらの言葉はありがたいように見えて、何も得られていない。

 

最近の話になるが、本書の結論と全く同じことを、ウォーレン・バフェット個人投資家に勧めていた。私もバフェットのアドバイスは正しいと信じている。