読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

ローマ帝国衰亡史

歴史 読書

             

以前から興味があったエドワード・ギボンのローマ帝国衰亡史。上下巻で約700ページほど。アウグストゥスによる帝政ローマ開始から、東ローマ帝国ビザンツ)の滅亡までを綴っている。よって、共和政時代の話は出てこない。

基本的に歴史書として、時代を追って各皇帝の事績や当時の帝国の情勢などが綴られているのだが、著者(ギボン)によるローマ帝国衰退の要因分析なども随所に見られる。分量は多いが読み物として面白く、すぐに読み終えた。イギリスのチャーチルか、アメリカのセオドア・ルーズベルトだったか忘れてしまったが、この本が愛読書で、忙しい合間のわずかな時間をぬってまで読んでいたそうだ

ローマ帝国(東西分裂前)は、広大な領土を有しておよそ400年以上もヨーロッパに君臨した。ローマ帝国が長く続いた理由は、市民生活を抑圧することなく、ある程度の自由と権利を認めたことにあると思う。帝国市民は、当時としては比較的裕福な暮らしをすることができた。途中何度も内戦や周辺異民族の襲来に苦しめられながらも、その都度英雄や名将達の出現によって何とか体制を維持してきた。

読めば分かるが、五賢帝など平穏時を除き、ローマ帝国皇帝の中に平穏に寿命を全うできた者はほとんどいない。戦場で命を落としたり、部下や仲間に裏切られて命を落とすなど、悲惨な最期を迎えた皇帝ばかりなのだ。

ローマ皇帝の地位は権力の象徴だが、絶対君主のような存在とは違い、かなり危うい地位だったと言える。そんな激動の時代の中、無力な皇帝達の一方で、テオドシウス帝など自らの命を賭して勇敢に行動した皇帝達がいたことには、敬服せざるを得ない。

また、歴代皇帝の事績を通して、有事の際にどのように行動するべきか、強大な敵とどう対決するか、考えの違う異分子にはどのように対応するかなど、行動の指針を学べると思う。政治家の愛読書となるのも頷ける内容だ。

文句なしに推薦できる本。

ちなみに、ローマ帝国の最大領域。西はイギリス、東はペルシャ湾まで到達している。

f:id:aramajiro:20160612021733p:plain