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あるまじろの読書日記

「なぜ、本を読むんだい?」「そこに本があるからさ!」興味のあるテーマは歴史とサイエンス。アラサー。関東在住。文章力が低く時折エラそうな書き方になりますが、どうかご容赦ください。( ̄ー ̄;

モノやお金がなくても豊かに暮らせる

読書

             

 

19世紀のアメリカの詩人、ヘンリー・デービッド・ソローの言葉を厳選したもの。ソローは今日でいうミニマリストの代表格であり、先駆者的存在だ。大量消費社会への不満から、世界中でソローの思想に注目が集まっているらしい。

ソローは、ハーバード大学を卒業している知的エリートだが、教師の仕事や測量の仕事になじむことができず、以降は「人生で本当に必要なものは何か」ということを追求し、執筆活動を行った。

ソローの言葉。

部屋の中には生きるのに最低限必要なモノだけがあればいい

紅茶もコーヒーも飲まなければそれを買うために働く必要はない

価値のあやふやな仕事に追い詰められるほどくだらないことはない

このように、彼は徹底して消費社会と資本主義を批判した。彼は資本主義の根本であるアダム・スミスの思想に反対していたようである。アダム・スミスについては、本来の思想がねじまげられて、資本家に都合のいい所だけ強調して伝えられたので、無理もないことかもしれない。アダム・スミスも現代のような社会の姿を予想してはいなかっただろう。

また、ソローは自然を愛した。ブロードウェイの舞台や映画よりも、四季の移り変わりを観察している方がずっと感動的だというのだ。最近、都会での生活に嫌気がさして田舎や自然豊かな場所へ引っ越す人が増えているというが、このあたりの理由もあるのかもしれない。確かに、自然から学べることは本当に多い

彼は、実験的に約2年の間、マサチューセッツ州のウォールデン湖という場所で自給自足の生活を送り、その様子を記録に残した。彼の一番有名な著書『森の生活』である。

 ウォールデン湖は画像を見てもらえばわかる通り、自然豊かな場所だ。ここに自分で小屋を作って、魚や作物を取ったりしながら2年の間暮らしたという。この生活の中でソローは、生きていくために本当に必要な労働はわずかだったと述懐している。年に40日も働けば十分であり、それ以外は執筆など好きなことをして過ごしたという。

彼の実験は労働の本質をよく表していると思う。現代人が年間200日以上も朝から晩まで働いているのは、実は生きるためではなく、生活レベルを維持するためだ。生活レベルや他人の目を意識しなければ、実は生きるのはそう難しくないということだ。

昔から晴耕雨読の人はいたし、日本でも田舎に行けば、庭でとれた野菜などで半自給自足で生きている一人暮らしのお年寄りがいたりする。こういう人たちはそれに近い暮らしをしている。あまり働かないから、摂取エネルギーも少なくて済むのだろう。一つの生き方としては十分にアリだと思う。

もちろん、完全に社会との関係を断ち切って生きることはできない。(ソローも社会から完全に離れていたわけではない)しかし、自分の意志で生活を変えることはできると思う。給料は少なくても自由がある会社に転職するとか、田舎や海外に引っ越すことも候補の1つだ。「人並み」を目指さなければできる

これからはこういう生き方を選び人がどんどん増えてくるような気がする。